[พ]Another ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

映画(ちょいエロ・ゾンビ・ホラーなど)の感想や「おっぱい愛」など、内容が異なるもうひとつの[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

[พ]映画「サヨナライツカ」/中山美穂のヌードはダメだし泣けるラブストーリーでもないけど僕は泣く @kun_maa

久しぶりに映画「サヨナライツカ」を観ました。もう何回目かな。たぶん4〜5回は観ています。正直、たいした映画ではありません。

宣伝文句で、25年後の感動の再会とかほざいてますけど、はっきり言ってその部分は蛇足だと思っています。133分の作品なんですが、始まってから約90分で作品としては終わっているし、ここでやめておくべきだよなあって観るたびに思います。

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中山美穂が脱いだってことでも話題になりましたが、別に乳首やヘアが見えるわけでもなく、ヌードと言うにはあまりにもおこがましい。期待するとがっかりします。

あ、アイドル時代から中山美穂は好きですよ。念のため。だから全裸にならなくて個人的にはうれしいのです。

それはさておき、

作品の舞台は1975年、タイの首都バンコク

ストーリーはざっくりと書くと・・・

日本に婚約者光子(石田ゆり子)を残して、イースタンエアラインという日本の航空会社のバンコク支社に単身赴任したエリートサラリーマン東垣内豊(西島秀俊)が、仕事で頭角を現しながらも、自由奔放な女性真中沓子(中山美穂)と出会い、彼女に強く惹かれ、彼女に溺れながらも、結局婚約者を選び、出世街道まっしぐら。25年後に再びバンコクで沓子に出会い、そして別れるというもの。ざっくりすぎたかもしれませんが、概ねこんな感じのストーリーです。まあ、陳腐ですね。

東垣内豊(西島秀俊)は「好青年」と周囲に呼ばれ、仕事はできるし女にはモテるし、自分勝手でいけ好かない野郎です。まあ、西島秀俊だから許してやるかって感じ。

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真中沓子(中山美穂)は、原作ほどではないけど自由奔放。とりあえず、何で生計を立てているのかよくわからないけど金は唸るほどもっています。うらやましい。

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そんな2人が出会って、惹かれ合って、めちゃくちゃ求め合って・・・このあたりの描写は好き嫌いが分かれると思います。

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婚約者のいる豊にすれば、これは不倫。沓子は婚姻関係がよくわからないけど、つきあっている男の金で生活している雰囲気もあるから浮気?

こういうことに嫌悪感を感じる人は、観ていてとっても不愉快だと思います。

薄汚い不倫をピュアな恋愛ドラマみたいに描くなよ、と。

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でもね、僕はダメなんです。これらのシーンを嫌悪感をもって観ることができません。

2人の気持ちが痛いようによくわかると言うと言い過ぎかもしれないけど、過去の自分の経験と重ねて観てしまいます。

悪いことだとわかっているし、このままずっと続けられないこともわかっているけど、逢えば逢うほど惹かれてどうしても離れられなくなる2人。マジ切ないです。想いでぽろぽろです。何言ってんだ?

「愛している」の言葉を決して沓子に言わない豊は、普通に考えれば卑怯でズルい男です。でも、婚約者がいて沓子を幸せにできない豊にはやっぱり言えないんですよ、「愛してる」なんて。たとえ沓子を愛していても。やっぱりズルいかw

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そして、死ぬ時に思い出すのは「愛したこと」よりも「愛されたこと」と告げる沓子もまた、そう言いながらも豊を愛することに情熱を傾けていきます。それだけ愛されたかったって気持ちの裏返しなんだよなあ。

怖いのは、婚約者の光子(石田ゆり子)。全てを知っていて、豊かには何も言わずに沓子に直接会って目の前から消えろと平然と告げます。ぶるぶる震えます。怖いです。

たぶん、不倫大嫌いな人は溜飲を下げるシーンだと思いますが、僕は怖くて石田ゆり子が嫌いになりました。

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豊と光子の結婚が近づき、いよいよ決断を迫られる豊と沓子

沓子に強く惹かれながらも、自分の夢を叶えるためには光子と結婚して仕事をバリバリこなしていかなくてはならないと思いこんでいる豊。支社長からもプレッシャーかけられたしね。沓子に溺れて仕事が疎かになっていったから。

沓子は光子からの脅迫(?)もあるし、豊の夢に惚れていて、それを叶えさせてあげたいと思っているから、自分が足手まといにならないように姿を消そうとします。

お互いに愛しているのに一緒になれないことはわかっているから、わざとバカらしい言葉でお互いに想いを断ち切るように別れを切り出す2人。

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それでも、やっぱりこういう時って男より女の方が冷静なんだよね。状況がよく見えています。それって現実でもそうだし、この作品での沓子の台詞にもよく現れていて、よくわかってんなあって感心します。かなり上から目線でしたね。すいません。

 

別れるために空港へと向う車の中での沓子の会話がまた切ないんですよ。

「わたし、あなたの夢に惹かれたの。でも、その夢に向う道は・・・ひとつだけじゃない。好、青、年。」こうやって書き出すとなんかマヌケっぽいけど、一連の流れで観るとガツンとくるんです。少なくとも僕はウルっとします。豊はまったく返事をしないんだけど。でも豊が口を開かないのは、なにか話すと泣いてしまうからだと思うんです。

そしてこの車の中の台詞から空港での別れのシーンで僕は毎回泣きます。

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たぶん、どんなに愛し合っていても一緒になれない恋を経験しているかどうかでこの作品の評価はまっぷたつに分かれると思います。そういう意味では、観る人を選ぶ作品なのかな。ちょっと偉そうな書き方に自分でも虫酸が走るけど。きっと、そういうことなんだと思っています。

こればかりは、そういう恋を経験しているかしていないかで、作品に対する印象がまったく変わるよなあって。「不倫?絶対あり得ないし!なに正当化してんだよ」って人はまちがいなくこの作品のことをクズだと思うんじゃないかな。

それにしても、作品としては空港の別れのシーンで終わるべきなんだって、観るたびに泣きながら思います。このあとの約40分強は観ていて苦痛でしかないです。涙もすっかり乾きます。

こういう宣伝文句とかマジか?気は確かか?としか思えません。

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だからここでもその部分には触れません。だって大嫌いだから。

「サヨナライツカ」は、映画としてはたぶん駄作の部類でしょう。嫌いな人も多いんじゃないかな。

ストーリーも陳腐過ぎるし。中山美穂はちゃんと脱いでないし( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン

でも、あえて言わせてください。

この作品は、同じ涙を流した経験がある人の胸にだけは、けっこう響くんだって思うんです、僕は。だからこういう作品もありかなって思っています。 

 

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