[พ]Another ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

映画(ちょいエロ・ゾンビ・ホラーなど)の感想や「おっぱい愛」など、内容が異なるもうひとつの[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

[พ]映画「冷たい熱帯魚」/でんでんの怪演と神楽坂恵の巨乳が魅力のR18+作品(ネタバレ無し) @kun_maa

園子温監督の2010年公開作品「冷たい熱帯魚」を観ました。

事前情報まったく無しで観たのですが、棒でガツンと頭を殴られたような衝撃でした。

f:id:kun-maa:20140716211647j:plain

まず冒頭の激しいカメラワークとロクに台詞もない静かな演技で、吹越満演じる社本の家庭が、何か複雑な事情を抱えて冷えきっているということを観客にわからせてしまうという演出にいきなり引き込まれました。

すっげーなこの人って思いました。だって本編始まる前のほんの数分で重要な背景を映像だけできっちり観ている人にわからせちゃうんですよ。

あ、僕この監督の作品を観るの初めてなんです。けっこう話題の人なのでどんな監督さんなのかなって興味はあったんですけど、いきなりヤられました。

f:id:kun-maa:20140716212708p:plain

全体的にメリハリのある演出と、時々ダン!ダン!ダン!と迫ってくるようなカメラワークにすっかり魅了されました。僕のようなド素人に言われても嬉しくないだろうけど、園子温監督ってただ者じゃないです。

そして、主役は社本(吹越満)なのですが、一番存在感があったのが村田役の「でんでん」でしょう。善人面したお人好しのお調子者おやじという雰囲気で登場する彼の、次第に不気味さを漂わせてエスカレートしていく異常な演技は見物です。

まさに「怪演」という言葉がふさわしい吹っ切れ方です。

笑っちゃうくらいすごくてガツンときます。

f:id:kun-maa:20140716213440p:plain

それにしても神楽坂恵は巨乳だったな。最初からやけに強調するなあと思っていたらやっぱりこういう展開ね。

そしてこのシーンの意味のなさといったらないです。

全然あとに繋がらなくて・・・ストーリー的に必要なの?観客へのサービスシーンですか?って感じ。でんでんが最初に本性を現すシーンなので、強烈な印象を残したかったのかもしれませんが。

f:id:kun-maa:20140716213505p:plain

最初に、まったく事前情報無しで観たと書きましたが、観ている途中であれ?なんかこの設定と台詞は覚えがあるな?なんだったかな?ってすっごい頭にひっかかったんです。

例えば、熱帯魚の繁殖を餌に大金を巻き上げて毒入り栄養ドリンクで素人を殺害、村田(でんでん)の経営する熱帯魚店の名前が「アマゾンゴールド」、村田が繰り返し口にする「ボディを透明にする」という台詞、殺害した遺体をバラバラにしてドラム缶で骨だけを焼くやり方などなど。

そう、思い出しました。埼玉県愛犬家連続殺人事件がベースになっているんですね。

この事件は、僕の住んでいる埼玉県で起きた不気味な事件だったことと、連日のように犯人がマスコミに身の潔白を主張していたことでよく覚えています。まさか、あの事件がねえって感じです。

そういえば犯人夫婦は確か死刑が確定していましたよね。執行はまだかな?

それがわかった上で観ると、事件の舞台となった犬のペットショップが「アフリカケンネル」でしたが、作品中の熱帯魚店の名前が不自然な「アマゾンゴールド」っていうのもうなずけるし、栄養ドリンクでの殺害方法や「ボディを透明にする」という台詞、死体の焼き方は実際の事件そのままです。

f:id:kun-maa:20140716220311p:plain

そして、ずるずると村田の極悪非道な行いに引きずり込まれて行く社本の戸惑いと混乱を吹越満が静かに、そして丁寧に演じています。

けっこう表情のアップがあるんですけど、台詞がなくても顔がすべてを語ってくるような演技、僕は好きです。

f:id:kun-maa:20140716220514p:plain

f:id:kun-maa:20140716223944p:plain

けっこうグロいシーンもあるので、苦手な人は途中で顔を背けることになるかもしれません。

そのグロいシーンをあっけらかんと演じているでんでんの不気味さといったら人間の闇の深さを覗き込むような気持ちにさせられます。強烈です。

f:id:kun-maa:20140716220804p:plain

ストーリーは村田と妻の愛子を中心に、ベースとなった実際の事件をなぞるように連続殺人が行われ、抗うすべもなく巻き込まれていく社本の姿を描いていきます。

f:id:kun-maa:20140716221059p:plain

そして、突如急展開するストーリーと、実際の事件とは明らかに異なる結末が待っています。正直なところ、急展開した時点で作品としては完結しているような気がしました。それ以降は無駄な感じがどうしても否めません。ましてや、ラストシーンは全然意味がわかりません。こんなシーン必要なのか?って真剣に思いました。

園子温監督すっげーとか書いたくせして、こんなことを言うのもなんですけど。

なんか、ホントすいません。

f:id:kun-maa:20140716221552p:plain

というわけで、僕としてはこの作品の見どころは、村田役の「でんでん」の怪演と、淡々と事件に巻き込まれて行く主体性0の男、社本(吹越満)の姿にあると思いますし、その主体性0の社本が自ら動いたことで、ストーリーが急展開するところまでが作品としての一体感というかおもしろさの終点だと思います。あ、あとは忘れちゃいけない巨乳シーンね。これはファンサービスか。

まあ、そんな感じの映画ですが(どんな感じ?)ネタバレ無しで書くと決めたのはいいけど、けっこう難しいものですね。上手く説明できません。

やっぱり、これは観てもらうのが一番だなあと思います。グロいのが苦手な人以外の人におすすめします。

当然わかっているとは思いますが、たぶんひとりで観た方がいいと思います。

間違っても家族で観たりしないように。とっても気まずい空気が流れて嫌われること間違いなしですからね。 

冷たい熱帯魚 [DVD]

冷たい熱帯魚 [DVD]

 
けもの道を笑って歩け

けもの道を笑って歩け

 
神楽坂恵 ふわ・ふわわん [DVD]

神楽坂恵 ふわ・ふわわん [DVD]

 

このブログを気に入っていただけたら、ちょくちょくのぞきに来ていただけるとうれしいです。そして、とっても励みになります。

RSS登録していただける方はこちらのボタンをご利用ください。 

follow us in feedly