[พ]Another ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

映画(ちょいエロ・ゾンビ・ホラーなど)の感想や「おっぱい愛」など、内容が異なるもうひとつの[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

[พ]ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世紀/残酷なのはゾンビなのか生者なのか @kun_maa

こんにちは!昔のゾンビ映画にハマっています @kun_maa です。

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ナイト・オブ・ザ・リビングデッドのオリジナル版は1968年に製作されたジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ映画の金字塔とも呼ばれる作品ですが、モノクロ映画なので僕はあまり好きではありません。

今回観たリメイク作品は1990年に製作されたもので、「ゾンビ」や「13日の金曜日」などの特殊メイクを担当したことで知られるトム・サヴィーニが監督をしています。

この作品、かなり前に観たのであらすじはなんとなく覚えていましたが、内容はほとんど忘れていました。

墓参りにきた兄弟がいきなりゾンビに襲われて、兄は死亡。妹のバーバラは近くの一軒家に逃げ込みます。映像の舞台はこの一軒家がほとんどです。

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なぜかゾンビたち(正式には作品中にゾンビという言葉は出てきませんが)はこの一軒家に集まってきます。逃げ出そうにもあるのは、ほぼガス欠のトラック1台と2丁の銃。

家の中には子どもを入れて6人の生存者がいますが、たった6人の人間でさえ生き残るために全員一致で事に当たる事ができません。

自分勝手な人間。

自分さえよければいいという人間性をクーパーという男が見事に演じています。

 

登場するゾンビたちはウスノロ系なので、歩いていても捕まる事なく逃げ出せます。

でも、なぜか家に立てこもる事と車で脱出する事にこだわります。

それが悲劇へとつながっていくことも知らずに。

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ゾンビの襲撃も大変な事態なんですが、結局人間同士の諍いで事態は破綻を迎えます。

もしも、最初から全員が協力していたら既にゾンビに噛まれていた子どもを除いて残りの5人は余裕で助かったはずなのに・・・

ちなみに噛まれた子どもは予想通り、家の中でゾンビと化します。

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僕がゾンビ映画が好きな理由のひとつに、ゾンビの登場という危機的状況下での丸出しになる人間性の醜さがあります。

そういう意味では、この作品は一軒家という地味な舞台で、しかも登場人物が少ないにもかかわらず人間のエゴを見事に描きだしています。

 

そして、無事に脱出したバーバラが見たものは、キャンプをしながらゾンビハンティングを楽しむ人間たちの様子と捕まえてきたゾンビをいたぶる残虐性です。

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ゾンビを木から吊るして銃を乱射したり、殺したゾンビを集めて、まるでキャンプファイヤーを楽しむように燃やして喜ぶ人間たち。

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果たして、本当に残酷なのは無意識に人間を襲うゾンビたちなのか、殺戮を楽しんでいると呼ぶにふさわしい生者たちなのか。

本当に醜いのは、人間を襲うゾンビなのかお互いに殺し合う生者たちなのか。

銃社会アメリカに対する皮肉も含めながら、そこにははっきりとしたメッセージが込められています。

B級作品にはない考えさせられる視点をしっかりと作り込んでいる名作です。  

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