[พ]Another ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

映画(ちょいエロ・ゾンビ・ホラーなど)の感想や「おっぱい愛」など、内容が異なるもうひとつの[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

[พ]映画「サバイバル・オブ・ザ・デッド」/巨匠の作品とはいえワクワク感のない作品に何度もがっかり @kun_maa

2010年公開のアメリカ映画で、監督はあのゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロです。

ソンビ映画ファンにとっては、神々しいまでの存在のロメロの作品といえば、もちろん正座で観ますよね。これで観るのは3回目だけど。

この作品は、2008年に公開された映画「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」の続編というか付属編というか、まあそんな位置付けの作品。

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前作のダイアリー・オブ・ザ・デッドは柄にもなくPOVを中途半端に取り入れたりして、どうしたんだロメロ!って感じでしたが、本作はさらにどう言ったらいいのか困惑する作品に仕上がっています。

主役は一応、ダイアリー・オブ・ザ・デッドで学生たちから物を強奪した州兵崩れのサージ。そのシーンも本作の中に登場します。

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彼ら州兵崩れたちの行動を描くシーンとは別に、ある島でのオフリン家とマルドゥーン家という、なんだか西部劇にでも出てきそうな古臭いファミリー同士の権力争いの様子が描かれます。

それは、ゾンビに対する対処の仕方という対立構造です。

死者が歩き始めて6日後のこと。生き残るためにゾンビを殺すと主張するオフリンと最後の審判の日に備えてゾンビは殺さずに飼いならすべきとするマルドゥーンの対立。

なんていうか、もうこの時点でなに眠たいことやってんだよって感じなんですよね。

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ゾンビの扱いをどうするかって、小さな島の中で人間同士が争っているけど、ゾンビに対する恐怖ってものをほとんど感じている様子はないんです。なんか変じゃないですか?要はゾンビをどう扱うかなんてことは二の次で、自分たちの権力争いがメインなんですよ。この死者が蘇って歩き始めた非常時に。

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確かにこれまでもロメロのゾンビ作品は、人間の醜さやバカさ加減をゾンビとの戦いを通して表現してきたっていう部分が多いと思うし、それが他のB級ゾンビ作品とは違う作品の品格みたいに思ってきましたけど、この作品はなんかそれがイキすぎちゃってる感じがします。

人間同士のセコイ諍いが主題なんですよね。そこに無理やり州兵崩れのサージたち元軍人とおまけでゾンビを巻き込んでいる感がすごくてシナリオ自体が破綻しているのでは?と思えるほどワクワクしないし、おもしろくない。

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あげくの果てには、ゾンビに人間ではなく他の動物(この作品では豚や馬でしたが)を食べるように教育すればいいんだみたいな、もう呆れてしまうような解決策を提示したり、それが人間同士の殺し合いの果てに上手くいってしまうという、変な皮肉として表現されていたりという滑稽さ。

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一応、ゾンビたちのメイクやお食事シーンはそれなりに頑張ってはいるものの、なんていうか、ロメロってそうなの?これでいいの?みたいな違和感は作品を観終わるまでずっと感じていました。

最後に、お互いゾンビになってまで殺し合おうとするオフリンとマルドゥーンの姿を見せられた日には「ああ、ロメロも終わったな」と思いましたよ。正直悲しかった。

そんなに人間の醜さだけを撮りたかったのかと。ゾンビのあのワクワク感とユーモアはどこへ行ってしまったんだと。

今まで3回この作品を観たけど、3回ともゾンビ映画としての良さが全くわからなかったし、この作品はゾンビは登場するけどゾンビ作品じゃないんだとすら思っています。

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いくら巨匠と言われる監督が撮った作品でも、つまらないものはつまらないし、これはゾンビを描いた作品ではないと思います。たぶん、もう4回目はないな。

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