[พ]Another ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

映画(ちょいエロ・ゾンビ・ホラーなど)の感想や「おっぱい愛」など、内容が異なるもうひとつの[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

[พ]映画「ゾンビ・ホスピタル」/ちょっとだけワクワク&ちょいエロありの感染系ゾンビからの脱出劇 @kun_maa

2008年アメリカ映画。監督・脚本は「ミッドナイト・ミート・トレイン」のジェフ・ブーラーということで、タイトルにはかなりの不安を覚えつつ、期待を込めて鑑賞。

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自殺未遂を起こして精神病院に入院させられた妹リリーの消息を知りたいのだけど、面会させてもらえず、その後の状態も教えてもらえないため、自ら精神病患者の演技をしてまで病院内に潜入した兄ジャック。正直、そこまでやるか?って感じなんですけど、そこまでやってくれないと話が始まらないので多少の行き過ぎには目を瞑ります。

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収容された精神病院は、院長のジアネッティが最高権力者として君臨し、患者に対してなにやら自分が開発した治療法の人体実験を行っています。

「オーフィウム」という薬品(のちに薬物ではなくナノテクノロジーだと説明がありますが...)を使った人体実験は、なぜか過度な電気ショック療法を伴って行われており、怪しい精神病院というと「電気ショック療法」だろ?っていういったい何十年前のイメージを押し付けるんだよって憤りも感じる場面です。

オーフィウムを摂取されると、黒目が白くなり凶暴化します。まったく成果が上がっているとは思えない実験にすべてを賭けて取り組んでいるジアネッティの狂気。

そう、この病院の患者はみんな彼の実験動物なのです。

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一方、せっかく病院内で見つけた妹リリーからはここからの救助をあっさり拒否されるジャックがちょっと切ないです。

そこにはリリーなりに、兄に迷惑をかけたくないという深い考えがあるよう匂わされるのですが、内容については適当に割愛されているので観客には知る由もありません。これぞB級映画の醍醐味。しかも、すぐ直後には兄に助けを求めて叫ぶというご都合主義。大丈夫か、リリー。

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邦題に「ゾンビ」とつくのに、なかなかゾンビは現れません。

怪しい実験が繰り返され、なんとなく目が白い連中が増えて、この病院は変だなあという感じが深まっていくというスローな展開。

その割には、ちょいエロシーンは小出しに挟んでくるので、スローで中身のない展開をエロで誤魔化すというB級作品ならではの苦肉の策に心が和みます。

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それにしても、よくよく考えるとこの作品は純粋なゾンビ映画じゃないんですよね。

治療薬の「オーフィウム」になぜか感染性があるという超ご都合主義はいいとしても、それによって凶暴化した患者は死んだわけではなく、ただ血を見ると暴れだして人を襲って喰らい始めるというただの変な感染者。

だから頭以外を攻撃しても当然死ぬからね。

まあ、人を喰うっていうことで広い意味のゾンビに入れてあげてもいいけどさ。

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ジャック達が脱出しようとしていることを知った院長のジアネッティは、なぜかブチ切れて病院内の電源を破壊してしまう(停電になると病院からは出られなくなるシステムみたい)んだけど、そのせいで今までの実験成果も何かも失うことになるのになぜそこまで考えないのかまったくもって不可解です。

そう、これはご都合主義の連鎖なので合理的にストーリーを追うことは諦めないと楽しめません。早く気がついてストーリーを追うことを諦めた人だけが楽しめる作品なのです。

もちろん、楽しむことができる人にはご褒美のゴアシーンが適度に盛られています。

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病院内が大混乱になってからが、本作の本領発揮といったところでしょうか。さすが「ミッドナイト・ミート・トレイン」の監督です。目を背けるほどの強烈なぐちゃぐちゃ血しぶきシーンはありませんが、そこそこ奮闘してます。おもしろいです。

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グロいシーンが苦手な人にはおすすめしませんし、ストーリーがご都合主義で破綻している作品は嫌いだという人にもおすすめしません。

そんな楽しくて、やがて悲しきB級作品だと思います。

そうそう、ゾンビや人食いシーンとは関係ないけど、簡易ロボトミーとか言って、院長が目の隙間から脳に針を刺すシーンは見ていて震えるほど痛かったです。

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最後は当然のごとく、収拾不可能なカオス状態で終わるところに好感がもてました。

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ゾンビ・ホスピタル (日本語吹替版)

ゾンビ・ホスピタル (日本語吹替版)

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