[พ] 映画「HOBO WITH A SHOTGUN(ホーボー・ウィズ・ショットガン)」/悪い奴らはブチ殺せ!ホームレス爺さん大暴れ @kun_maa
2011年公開のカナダ映画。ホームレスの爺さんがショットガンを手に、街の汚物を掃除する血しぶき系バイオレンスアクション作品です。
タイトルのHOBO(ホーボー)ってのは、主役の爺さんの名前ではなくて、土地から土地を渡り歩く労働者やホームレスのことを意味します。
本作でも主人公の爺さんが列車で、舞台となる街にふらりと現れるところから始まります。ところがこの街がとんでもないごみ溜めのような街で、ドレイクっていう残虐非道な極道が仕切る正義なき街なわけ。
いきなり路上でドレイクとその息子たちが公開処刑を始めるような、世紀末ヒャッハーな街なんですよ。冒頭から血しぶきぶしゃー!で生首が転がり、おいおい何の冗談だよって思いますが、作品は常にこんな感じなんです。困っちゃうでしょ?
スプラッタ・ホラーと思うようなぐちゃぐちゃ、血しぶき、人体破壊の連続に爽快感さえ覚えます。そんな訳ないか。
最初は街の他の人々と同じで、見て見ぬ振りをしていた爺さんですが、ドレイクの息子が売春婦のアビーにちょっかいを出しているところを見かねて、バカ息子をぶちのめして警察に連れて行くんですよ。
でも、この街の警察がまた腐っていてね。ドレイクの言いなり。悪党の手下に成り果てているからたまったもんじゃありません。せっかくいいことをしたのに、逆にリンチにあって警察署から叩き出されます。
大怪我をした爺さんは、今度はアビーに助けられてなんとか怪我の手当てをしますが、見れば見るほどこの街はひどい。
最初は自分で商売を始めるために、やっとの思いで手にしたお金を握りしめて芝刈り機を買いに行ったのですが、運悪くその店に強盗が!
ここで爺さんの我慢も限界。ブチ切れて芝刈り機のそばにあったショットガンを手にすると、強盗を皆殺しです。
あとはもうご想像の通り、一度殺しちまえば3人殺すも100人殺すも同じです。
どうせ生きている価値のない悪党どもなのですから。
"HOBO WITH A SHOTGUN"SHOWの始まりです。
でも、そんな爺さんの行動で少しずつ街が良くなって行くんですよ。単純に悪党の数が減ったっていうのもあるとは思いますが、街の人たちの考え方も変わってきつつあったんですね。
でも、それを許さないのが街を支配する悪の権化ドレイクです。
まずはドレイクのバカ息子たちが大暴れ。スクールバスを放火して子供を焼き殺したり、ホームレスを殺さないと、もっと子供たちを殺すとテレビを使って街の人たちを脅します。
せっかくいい方向に向かっていた街の雰囲気がまた元に戻り、街中でホームレス狩りが始まります。
血で血を洗うような殺し合い、スプラッタシーンの連続。残酷描写ならお任せくださいってな勢いです。
つぎつぎと死んでいく人人人!まったく人の命をなんだと思っているんだこの作品は!ってPTAに怒られそうです。
みんな傷つき、ある者は息絶え、バラバラになり血しぶきをあげていきます。
悪い奴らを許さない爺さんの戦いの行き着く先に待っているものは果たして...
もう、ほぼ全編が血しぶき系のバイオレンスです。
そういうのが嫌いな人は絶対に観ないほうがいいでしょう。たぶん嫌悪感しか残らないでしょうから。
でも、僕はこういう作品にやはりある種のカタルシスを感じずにはいられないんです。
大切とされる命の価値が全くと言っていいほど蔑ろにされている世界。そこではいとも簡単に正義は敗れ、人は死にます。それも血しぶきをあげて大袈裟なくらい残酷に、そして淡々と。
普段の生活では絶対にあり得ない不快な世界が広がるのですが、観終わった後のなんとも言えないスッキリ感といったらもう。これってやっぱりカタルシスですよね。
やはり僕はちょっとおかしいのかもしれません。でも、おかしいのはきっと僕だけではないはず。だからこういう作品が求められるんだと思います。
やっぱり人間って残酷なんだな、たぶん。
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