[พ]映画「カウボーイ&ゾンビ」/チープさに悶絶しながらゾンビとおっぱいとその場しのぎのストーリーを楽しもう @kun_maa
2012年公開のアメリカ映画。原題もそのまま「COWBOYS & ZOMBIES」だから、邦題が狙って付けられたわけではない。
「え?このレベルで劇場公開されたの?」って驚かされるとともに、高いお金を払って映画館で観てしまった人が可哀想でならないくらいのC級作品。
タイトルはもちろんダニエル・クレイグやハリソン・フォードも出演していたハリウッド映画「カウボーイ&エイリアン」(2011年公開作品)のパクリで間違いない。
ゾンビ映画にありがちな鉄板のタイトルに思わず微笑みが浮かぶほどだ。
作品紹介の一文には次のようにある。
ゴールドラッシュに沸く西部を舞台に、突然出現したゾンビとカウボーイの壮絶な死闘を描いたホラーアクション。
すでにタイトルと上記の紹介文で嘘をついている。
この作品にカウボーイは登場しない。ゾンビと戦うのは、しがない賞金稼ぎとレイプ魔の濡れ衣を着せられたネイティブアメリカン(いわゆるインディアンですな)、人身売買されていた酒場女の3人だ。
冒頭で唐突にはじまる賞金稼ぎと賞金首のならず者たちとの銃撃戦。
あまりにもチープな画面と演出にため息が出て、ゾンビが登場する前に観るのをやめようかと思うほどなのだが、もしかしたら...もしかしたら...と観てしまうゾンビ映画ファンの悲しい性(さが)。
もちろん、期待は裏切られて悲しみの涙に濡れ、悶絶する僕。
ゾンビが出てくるまでが長いし、だからといって登場人物像が掘り下げられているわけでもなく無駄に長いだけというありがちなパターン。
だいたい金鉱を掘り当てて一攫千金を狙っている鉱夫が、林に落ちていたわけのわからない物体を拾ってきて街中でみんなに見せびらかすか?
そして、ツルハシでその謎の物体に穴を開けて変なガスが漏れ出し、街の人間が全員(餌役となる女をなぜか除いて)ゾンビ化するという手抜き設定。
ストーリーはもちろんあってないようなもので、賞金稼ぎやネイティブアメリカンの恋愛事情を語りあうシーンなどは、いかにも取って付けた感がありありで吹き出すしちょっと腹が立つ。
住民が全員一瞬でゾンビ化したはずなのに、なぜか窓に中途半端に板が打ち付けてあってゾンビ対策がされていたり、ゾンビに噛まれても食われて死ぬだけでゾンビの再生産にはならないというお約束破りがどうどうとされていたり、なぜかゾンビが街中からいなくなったり、変なところで少しだけ唐突に出てきたりと、徹底したC級低予算作品丸出し感が逆に心地よくなってくる。
登場するゾンビは意外にもうすのろ系ではなく、疾走タイプ。おまけに側面から回り込むとかちょっと余計な知恵があったりして笑える。
ゾンビのメイクもそこそこ頑張っているほうではないだろうか。いかんせんゾンビの絶対数が少なすぎて、無駄に戦わなければ奴らから逃げ切れない気がまったくしないのだけど。
もちろん、こういう作品に欠かせない無駄に「おっぱい」がプルンプルンするシーンも組み込まれているし、ストーリーはあってないようなものと書いたように、ほんとその場しのぎ的な内容なので、最後の方はそれが逆に想像の斜め上をいって少しおもしろかった。
なんで、あいつらが死ぬwww そしてドイツ野郎はどこで何してた?
まあ、ゾンビが大好きって人以外には決しておすすめしない作品。
なんでもいいから「ゾンビ的エキスが足りねえ」ってときに、とりあえず居酒屋のお通し的に観るのにはちょうどいいかもね。
COWBOYS & ZOMBIES - zombies in the wild ...
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