[พ]映画「プラネット・テラー in グラインドハウス」/笑える血しぶき系レトロ調ゾンビ映画 @kun_maa
2007年公開のアメリカ映画。けっこうグロいシーンが多いのだけど、なぜかブルース・ウィリスが出演している。観ればわかると思うけど、この役をブルース・ウィリスがやる必要があったのか甚だ疑問が残り、「ブルースよ、仕事を選んだほうがいいよ」ってアドバイスしてあげたくなること必至の作品である。
作品自体が、レトロ調の劇中映画のような作りになっていて、冒頭ではいきなり架空の映画「マチェーテ」の予告編が流れて「なんじゃこりゃ?」って思うよ。
あれ?映画間違えてる?って(笑)
ちなみに、この「マチェーテ」は2010年に実際に映画化されたってことはマメな。たぶんほとんどの人にとってはどうでもいい知識だと思うけど。
ポスター的にはど真ん中に写っているから、主役はチェリーっていう元ポールダンサーなんだと思うんだけどさ。
観ているといろんな人が活躍するし、それぞれで見せ場があるから正直誰が本当の主役なんだろう?って思うくらい。まあ、ブルース・ウィリスではないことは確かだけど。
でも、このチェリー役のローズ・マッゴーワンって女優さん、あんまりキレイじゃないんだよね。セクシーさにも欠けるしイマイチかな。
ブルース・ウィリス率いる謎の軍隊とイカれた生物学者がある薬品(DC-2)の取引をめぐって仲間割れ。それ以前に、生物学者が管理を任せていたチンピラ連中みたいなのが、ゾンビをミスで3体逃しちゃったみたいなんだけどね。
銃の撃ち合い、殺し合いが始まってDC-2が漏れ出してしまうんだけど、このDC-2っていうガスは、この謎の軍隊のメンバーには必要みたいなんだよね。これがないと逆に化け物になってしまう。
でも、普通の人が吸うとそれだけでゾンビ化しちゃうんだから、訳がわからない。DC-2ってなんなの?
そんで、漏れ出したDC-2を吸った町の人や、ゾンビ化した奴に噛まれた人はゾンビになっちゃうんだ。あまりにも身体の変形が激しくて単なるゾンビというよりもバイオハザードのボスキャラみたいな感じのヤツもいるんだけどね。
とにかく、感染のスピードが速い速い。病院はDC-2の感染者だらけになっちゃう。
そういう深刻な事態の中に、医者の妻の浮気や謎の男でチェリーの元彼のレイ、テキサスで一番美味しいバーベキュー屋を目指しているJTたちのネタがちょこちょこと絡まってきて、笑えるスプラッタ作品になっている。
まあ、その笑いもブラックなところが多いので、そういうのや汚らしいぐちゃぐちゃスプラッタシーンや骨が折れたりする痛いシーンが苦手な人は見ないほうがいいと思うけど。
チェリーもゾンビに襲われて片足を喰われちゃうんだよね。でも、なぜかゾンビ化しないところが不思議なんだけどさ。そこは追求しちゃいけないところなんだよ、きっと。
観ていると、いろんなところで「おいおい!」って突っ込みたくなるシーンに出会うことになると思うけど、おもしろさのためなら多少のストーリーの破綻は関係無いし、人間関係も何かがあることは匂わせるんだけど、それを深追いさせないところがこの作品のあり方のような気がする。だから、わからないことは最後までわからないまま。
例えば、保安官とレイの間で過去に何があったのか、そもそもレイとは何者か、チェリーのマシンガンはいつの間に作ったのか etc. わからないことはJTのバーベキューのレシピのように墓場まで持っていくしかないのだなあと思いながら観ていた。
そういうわけで、ストーリー自体にあまり期待をしていけない。ぐちゃぐちゃなスプラッタシーンや思わず吐き気を覚えるような汚いシーン、重要そうに見える人物がいとも簡単にあっさりと死んでいく驚きを素直に楽しめる人じゃないと多分嫌悪感だけが残る映画。
ブルース・ウイリスを目当てにこの作品を観てしまった人は目も当てられないことになる。だって出演回数は少ないし、やっと出てきたと思ったらぐにゃぐにゃの化け物になって、瞬殺だし。
残念だったのは、片足にマシンガンを埋め込んでいるチェリーの姿がポスターのメインなのに、実際にマシンガンが装着されるのは物語も終盤に差し掛かってからということ。もっと彼女の活躍するシーンがあってもおもしろかったのになあと思った。
だって、けっこうかっこいいんだよ。
まあ、そんなわけで(どんなわけ?)、ストーリーやディテールよりも、人がバンバン死んでいくのところや、血しぶきぶしゃーなところを楽しめる人向きの血しぶき系で画像はレトロ調の笑えるゾンビ映画なのでした。
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