[พ]映画「最強ゾンビ・ハンター」/おバカなゾンビ映画で悲しいときも苦笑い @kun_maa
泣き疲れて涙も枯れちまった時には、無理してでもくだらないゾンビ映画を観て苦笑いしろって死んだ爺さんの遺言だったから「最強ゾンビハンター」を観ることにしました。ダニー・トレホのおとっつぁんを前面に押し出しているところからして、単なるB級作品以上の期待が持てます。R18+ですしお寿司。食欲ないけど寿司食いたいな。
この作品、邦題タイトルの「最強ゾンビ・ハンター」ってところがすでに観る前から諦めの境地に達しそうですが、原題も「ZOMBIE HUNTER」なので邦題のセンスがどうこうというレベルの話ではないようです。
冒頭では製造元や流通経路が不明の麻薬「ネイタス」の流行がニュースで流れていて、いきなりその麻薬でぶっ飛んだ奴のエロシーンかと思いきや、のしかかった相手の舌を噛み切って食い始めるといういきなり血飛沫炸裂作戦。どうやらこの麻薬「ネイタス」が世界をゾンビ化した原因のようだと匂わせます。っていうか他に考えられないし。
本題の舞台は、ネイタスの流行から1年後の世界。すでに世界はゾンビ、この作品ではゾンビではなく「イーター」と呼ばれていますが、奴らに支配された荒廃した世界となっています。
そんな世界でイーターを憎み、奴らを殺しまくることに生きがいを感じている一匹狼的な男、ハンターがどうやら主役のようです。彼の独白によると、もう半年間生きている人間には会っていないようです。
彼はひとりでスポーツカーをぶっとばしながらイーターを殺しまくりますが、なぜか半年間も出会わなかった生存者にあっさりと狙撃されて捕まります。
捕まったといっても手当てを受けて生存者の仲間として迎え入れられたので、なんで狙撃されたのかはさっぱりわからないし説明もありません。このあたりの割り切り方はさすがです。
仲間となった生存者はイエズス神父と呼ばれるリーダーらしき男(ダニー・トレホ)を筆頭に個性あふれる6人。
もちろんエロいお姉さんも登場します。これはもうお約束のようなもの。
でもエロいシーンは思わせぶりなだけで登場しませんけどね。残念!
登場するイーターたちのメイクや血飛沫シーンは一応最低限のレベルは維持しているかなって感じです。ただ、いちいち画面が血飛沫で汚れる演出ははっきり言ってウザいです。
画面が血飛沫で汚れるのも1回、2回なら有りだと思いますが毎回だとさすがに飽きますし、うんざりします。もういいよって感じ。
非モテのデブもお約束のように登場しますが、期待通りに一番最初に死にます。
ちょっとうれしいかも。
僕はてっきりイエズス神父(ダニー・トレホ)がハンターと一緒に大暴れっていう映画なのかと思っていましたが、まるでバイオハザードのボスキャラのパクリのような怪物「ハイブリッド」との戦いであっさりお亡くなりになります。びっくりしたなあ。
この作品にはこのバイオハザードのパクリキャラの他にも、食物がなくなってイーターの肉を食べたことから化け物になってしまったというザーニーと呼ばれるキ◯ガイピエロのテキサスチェーンソーみたいなイカれた化け物も登場するので、ストーリーはまったく意味をなしていませんが退屈だけはしません。
このザーニーが楽しそうに、満面の笑みで生存者を襲うところはなかなかの見ものです。
まあ、すっごいくだらないんですけどね。それが傷心にはいいんです。
ちょっと上でも書いたけど、ホントにストーリーはあってないようなものです。行き当たりばったりのドタバタ劇だし、空軍基地から無人島に逃げるって話だったのになぜか普通のセスナ機、それも1機しかないしww 唯一飛行機の操縦ができる存在感の薄いおじさんはあっさり食べられちゃうし。やる気あるのかよ?って思うこともしばしば。
話の中で、ハンターがイーターを憎んでいるのは自分が例の麻薬「ネイタス」をキメてラリっている間に、妻と娘を奴らに殺されたからという告白があるんですが、ネイタスを使ってたのになんでハンターはイーターにならないの?ネイタスがイーターの原因じゃなかったの?という疑問が頭の中を渦巻きます。
まあ、これはかなり雑ですが一応ラストシーンに向けて張られた伏線です。
最低ランクのゾンビ映画では、伏線を張りまくってまったく回収する気もないという作品が多いのにもかかわらず、スッキリしないままなりに一応ラストシーンで雑に回収されるところは褒めてあげたいです。
さらに言うと、そのラストシーンでタイトルの本当の意味がわかるっていう仕掛けはB級映画のくせに生意気な!って思いました。
おかげさまで、観ている間は泣くこともなく終始苦笑いで過ごせました。
あえて乱暴に作品の印象をまとめると、ゲロと画面を汚す血飛沫と巨乳と放尿シーンが印象に残ったクソ映画です。
クソ映画ですが、憎めない愛すべきクソ映画です。
だから、失恋してなにも考えたくないときには頭を空っぽにしてじっくりと観ることができるおすすめの作品です。
こんなクソ映画が人を楽しませることができるんだから、僕ももう少し生きてみようかなって勇気付けられました。
それにしても、この作品が iTunes にあることが驚きです。
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