[พ]映画「スペル(DRAG ME TO HELL)」/逆恨みにもほどがある呪いのホラー作品 @kun_maa
2009年公開のアメリカ映画。
邦題は「スペル」だけど原題は「DRAG ME TO HELL」と全く違っている。
まあ、呪いの言葉自体に重きをおくか、その呪いに導かれるものに重きをおくかの差なんだろうけど、僕は原題の方が内容にしっくりくるような気がしている。
銀行の融資係で、支店の次長の席を狙っているクリスティン。どこにでもいる感じの普通の女性だ。農家の出身というコンプレックスと、良家の出身で若くして大学の教授となった恋人クレイと自分をつり合わせるためにどうしても次長になりたいと思っている。
そんな彼女の前に現れたひとりの貧しい老婆。
融資の返済が焦げ付いたせいで、自宅を担保として差し押さえをくらっているのをなんとかして欲しいとクリスティンに泣きつくが、上司にいいところを見せて次長に昇進したがっているクリスティンは、老婆の願いを断り返済猶予の延長はできないと告げる。
すがりついて懇願する老婆を邪険に扱ったために、クリスティンはこの老婆の恨みをかうことになるんだけど、返済猶予を既に2回もしているし、借金をして返せない老婆が悪いと思うんだけどなあ。
こういうのを逆恨みと言わずして何を逆恨みと言うのだろうかというくらい、執拗にクリスティンを恨む老婆に、駐車場に止めた車で待ち伏せをされて襲われるクリスティン。
怖すぎます。そして強いんだこの婆さん。そんなに強いなら働いて金返せよって感じ。
なんとか老婆の攻撃を防いだものの、挙げ句の果てにクリスティンは、コートのボタンを取られてそこに呪いをかけられてしまうんだよ。もうめちゃくちゃだよね。なんちゅう逆恨みだと。
おい婆さん!いい歳して何をやらかしてんだと正座させて、説教したいと思ったね。
まったくもう。
呪いはラミアというヤギの悪霊。3日間は呪われた者を様々な嫌がらせで悩ませ、その後に地獄に引きずり込むと言われているロマ(いわゆるジプシー)が使う呪いのひとつとのこと。自分が悪くて恥をかいたのに、クリスティンを逆恨みして呪い殺そうなんてひどすぎるよね。幻覚や幻聴に悩まされるクリスティン。
突然鼻血まで盛大に出しちゃったりするから、単に幻覚・幻聴だけではないところが始末に悪いよね。
嫌だな、呪いって。怖いから汚らしい婆さんには親切にしようかと本気で思うよ。
あまりのひどい仕打ちに呪いを解いてもらおうと、婆さんの家に行ったら婆さん死んでやんの。人を呪わば穴二つってね。でも、これで呪いを解くことができなくなっちゃった。
やりっぱなしはいけませんって小さい頃に親にしつけられなかったのかな?
どうしたらいいいのかわからないから、霊媒師に相談したら生贄を捧げろとか言われて、飼い猫を殺したのに、ラミアには全然通じないんだ。いろんなことが起こって、もうクリスティンも追い詰められて精神的にも完全に参ってる。
本当にひどいよ。仕事で支払い延期を断ったら呪い殺されるなんて、まったく割りに合わないよね。
ついに一度ラミアと対峙して負けたことのある霊媒師の力を借りてラミアと直接対決することになるんだけど、あっさり失敗。この霊媒師、もったいぶったくせに弱すぎるよ。
最後の手段に出て、一発逆転を狙ったクリスティンだったけど、彼氏があまりにも真剣味がなさすぎだし、アホすぎて土壇場での再逆転で地獄へさようなら。
ほんとひどい逆恨みのホラー作品でした。映像やホラー度はさすがサム・ライミって感じだったけどクリスティンがかわいそうで後味は悪いや。
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